2012年2月17日金曜日

3時間立ちっぱなしでも疲れない正しい姿勢③

お待たせしました。

姿勢の話が止まってしまっていました。

よい姿勢の話の続きをします。

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「姿勢よくしなさい」と言われて、
あなたはどんな風に姿勢を良くしますか?

背筋を伸ばしますか?

胸を張りますか?

手先までピンと張って力を入れますか?

私が小学生のときには「気をつけ」と、
言われると、背筋をピンと伸ばすような
姿勢をしていたと思います。

いい姿勢とは、このような
「気をつけ」の姿勢のことなのでしょうか。

もし、そうだとしたら、私はその姿勢を
維持する限界が5分くらいで来そうです。

そんな姿勢で日常生活を送りなさいと
言われたとしたら、たぶん辛くて、
人生をあきらめそうになると思います。

でも、安心をしてください。

いい姿勢とはこのような「気をつけ」の
姿勢のことではないのです。

もし、お子さんがいらっしゃるなら、
間違ってもお子さんに、

「いい姿勢をしなさい」などと、
気をつけを強要しないでください。

お子さんが、あまりの辛さに、うつになって、
人生をあきらめてしまう可能性があります。

「中村さん、何をバカなことを
言っているんですか(笑)

そんなことありえませんよ」

と思われるかもしれませんが、
ちっとも大げさではないのです。

実際、学生さんが来られると、
そのようなケースが多いのです。

「先生、この子、姿勢が悪くて。

いつも姿勢を良くしなさいと
言っているのですが、、、

すぐに元に戻ってしまうんです」

という方は、

いい姿勢=気をつけ

とまではいかなくても、

いい姿勢=背筋を伸ばすこと、胸を張ること

と思っているようです。

しかし、これは前回お話ししたとおり、
とても体に負担がかかることです。

数分もすると、その姿勢を保つことに
耐えられなくなってしまいます。

お子さんに「姿勢よくしなさい」
と言っても、姿勢がよくならないのは、
お子さんの意識が足りないからではありません。

そんな姿勢を保ちつづけることは、
不可能なことなのです。

なので、お子さんに「姿勢よくしなさい」
と言うのは、虐待をしていると
思ってもいいくらいです。

自然といい姿勢ができている人は、
背筋に力を入れていい姿勢にしようと
しているわけではありません。

ここを勘違いしていると、
いつまで経っても姿勢はよくなりません。

では、どういう姿勢が、
いい姿勢なのでしょうか。

これは人それぞれ考え方が違うので、
あくまでも私が正しいと考えている
姿勢の話だと思ってください。

例え話をして、説明をします。

いい姿勢の人、悪い姿勢の人は
それぞれ、、、


悪い姿勢の人=銅像立ち

いい姿勢の人=やじろべえ立ち


をしています。

感の良い人なら、これだけでも、
ピンとくるかもしれませんね。

銅像立ち、やじろべえ立ちとは、
どういうことでしょうか。

姿勢が悪い人は、前回お話ししたとおり、
全身の筋肉を硬くして、何とか姿勢を
保っている状態なのです。

まるで銅像のように、ガッチリと
固まっていて、一見安定している
ように見えるのですが、、、

その姿勢を保つために、
かなり力を使っているのです。

なのですぐに疲れてしまいます。

一方、やじろべえ立ちの人は、
体に負担のかからない楽な立ち方です。

分かりやすい例の動画があったので、
こちらを見てみてください。



可愛いですね(笑)

お父さんの手の上に立っている彼女は、
とてもいい立ち方をしています。

(彼女が手の上で立てるのは、
お父さんの努力によるところが
大きいと思いますが)

どういうことかというと、、、

実は姿勢のいい人は、銅像立ちの人の
ように、全身の筋肉に力を入れて、
体を安定させて立っていません。

むしろ、とても不安定な状態で
立っているのです。

全身をリラックスさせていて、
立つために必要最小限の力しか
入れていないため、

まるで不安定な足場に立っているように、
フラフラとしています。

ちょうどお父さんの手の上に乗っている
彼女のような状態です。

そして、バランスが崩れてしまったら、
そのバランスを戻すために、
【最小限の力】を入れてバランスを
とり戻し、体を安定させる、、、

子どもの頃、指の上に、
傘を立ててバランスを取る遊びを
やりませんでしたか?

それと同じことを姿勢を保つときに、
自分の体でやっているのです。

先ほどの動画で言うならば、
彼女の体を支えているお父さんの
手のような役割です。

常に体を安定させて支えておく
必要がないので、

非常に少ない力しか使っておらず、
とても楽なのです。

銅像立ちの人はどうかというと、
彼女の足首を両手でガシッとつかみ、
安定させているような状態です。

けれども支えて安定させるための力が、
必要になるのです。

やじろべえ立ちの人は、
不安定でいるように見えて、
実はとても快適なのです。

まるでプールの水面をプカプカと
浮いているような心地よさです。

実は不安定でいる方が、
余分な力を使わなくてすみ、
とても楽で快適で立てます。

これが姿勢のよい人と、
悪い人の違いなのです。

あなたはどちらのタイプですか?

日本人の8割近い人が、
銅像立ちをしていると思います。

もし、快適に立つことができるように
なりたいのであれば、まずはいかに
余分な力を入れないで立てるか?を
考えてみてください。

また機会があれば具体的な方法も
紹介したいと思います。

中村 宇博

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